ワクワクする職場

先日、自分のいる職場に異動されてきたかたが
皆の前で挨拶をされたのだが、
・ずっと異動希望を出していたが、ようやく希望がかなって感謝している
・新しい部署での仕事が楽しみで今朝はワクワクしながら出社した
というようなことを社交辞令っぽくなく嬉々として語られた。

ちなみに自分が異動したときの挨拶はと言えば
・わからないことも多く皆様にはご迷惑をおかけすることも多々あるかと思いますが
　なるべく早く慣れるようにできればと思いますのでよろしくお願いします
というようなことを訥々と述べるだけだった。

もう少し若ければせめて
・一生懸命頑張ります
的なことも言ったかもしれないが
一生懸命頑張るなんて嘘っぽくなるので
というか嘘になる確実が極めて高いので
嘘をつきたくない自分は言わないことにした（笑）

令和の異動と昭和世代の異動はかくも異なるのである。

それにしても
「ワクワクしながら出社する」
なんて
そんな感情は生まれてこのかた一度も持ったことがない。

ワクワクしながら出社できるのは
キャラが超絶ポジティブだからなのか？
仕事が好きすぎてたまらないからなのか？

ワクワクしながら出社できたら幸せだろうけど
自分がキャラ変するのは絶対無理だし
仕事が好きになるなんて永遠にない。

というか
ワクワクしながら出社するって
（言い方悪いけど）
「ちょっと頭が弱いんじゃないんですか？」
って思ってしまったり…

あるとき、同僚と話していたら
会社を辞める人の話になって
「自分は生活のために仕事をしているけど
　仕事をしないと生きていけないから仕事をするけど
　会社を辞める人は違う
　この会社で仕事をしている時間がムダだと言う」
と言っていた。

その同僚と同じく
自分も生活のために仕事をしているけど
仕事にやりがいを感じるとか
人生の目標を達成したいとか
自己実現したいとか
そんなふうに考える人は
現状に満足できずに新天地を求めていくのだろう。

こんな自分でも若いころは
キャリアアップとはスキルアップとか考えたこともあったけれど
理想と現実のギャップを埋められず
気がつけばいつの間にか現実に流されて
妥協したというかあきらめたというか…

「今年って平成でいうと何年だっけ？」
「平成33年ですね。自分、平成元年生まれですから」
という会話を職場で聞いて
あらためて衝撃を受ける自分…
「こちとら昭和から働いていますけど？
　あなたが生まれる前から働いていますけど？」
と叫びたかったようなそうでもないような（笑）

長く生きているうちに
うまく言えないけど
働くことが目的ではなくて
会社に行くことが目的になっているような…
というか
このごろはテレワークで
会社に行くことも以前より減っているけれど（笑）

そういえばリポビタンDのラジオCMで
男性がカーナビの音声案内と会話するバージョンが気に入っている。
正確には再現できないけれどこんな感じのシュールな内容

（男性）　　「えっと、カーナビで目的地を会社に設定して…と」
（カーナビ）「目的地は会社ですね。
　　　　　　　このごろのあなたは会社に行くことが目的になっていませんか？
　　　　　　　入社したころのあなたは
　　　　　　　みんなを笑顔にするために働いていませんでしたか？」
（男性）　　「そうだったな
　　　　　　　あの頃はみんなを笑顔にするのが働く目的だったよな
　　　　　　　よし、じゃあ目的地はみんなの笑顔！」
（カーナビ）「そんな目的地はありません」

ちなみにカーナビの目的地に
「ワクワクする職場」
と入力したら
「そんな目的地はありません」
と言われそう（笑）

コメント 2

前の記事へのコメント、失礼します。
私も似た経験あります。
うちの部署に異動してきた人の挨拶で
「仕事は大好きです！」と発言。
思わず隣の同僚と顔を見合わせてしまいました。
by いち (2021-08-05 07:11) 

いちさん、コメントありがとうございます。
異動挨拶のあるあるなのかもしれませんね。
「仕事は大好きです！」とか言われたら
「ドＭなんですか？」って返してしまいそうな自分が怖いです（笑）

by 鷹宮真 (2021-08-12 15:16)